傾聴の定義?

言葉の定義としては、「耳を傾けて聴くこと」のように定義されています。
ですがその解釈はさまざまです。単に「聴く」だけにとどまらず、さまざまな考え方、技術などが加わってきます。
「傾聴学」のような学問は確立されていませんので、これが傾聴、という確たる定義はありません。
ですから、傾聴を教える、あるいは語る方によって内容は異なっています。

当法人の研究(鈴木 2010)では、傾聴を図のように4つに分類しています。
そのうえで、この4分類の仮説のうち、「社会福祉系」の視点に立った傾聴をお伝えしています。

傾聴分類仮説図(鈴木 2010)

学びたい傾聴とは何かを考える

当法人は、「社会福祉系」の視点での傾聴を教えています。
ボランティアさんを中心とする福祉現場での関わりをめぐる視点です。ですから、「人と人とが心を交わすこと」「絆(きずな)」を構築していくことを目的としています。
わたしたちの伝える傾聴は、人との関わり方や傾聴者としての心得、といったものが中心となります。人間性を高めていく学びを中心として、受講生自身の成長を促していくという傾向を持っています。これが、社会福祉系の視点、ということです。

他にも、臨床心理系、ビジネス系、コミュニケーション系など、いくつかの視点での傾聴があります。
たとえば、臨床心理の現場であれば、カウンセリングルーム、時間設定、料金設定、1対1、守秘義務などの条件のもと、クライアントの悩みを解決するための傾聴となります。このような立場で学んだ傾聴を、「人と人とが心を交わすこと」を目的とする福祉の場で用いるのは、少々ニーズとは離れてしまうこともあるでしょう。

傾聴を学ばれる方は、ぜひ、「自分が何を学び、どこで、どう活かせるのか?」を今一度考えてみてください。そのうえで、候補となる傾聴の講座、団体などを選び、そこで教えられている傾聴の内容をしっかりと確認したうえで学んでいただきたいと考えています。